母の注射器
インシュリン注射をするように
母はリュウマチの薬を注射していました
と 言っても 自分では手が震えて打てないので
私が代わりにエンブレルという注射薬を週に一回
金曜日と決めて打っていました
約二年間に渡ってやってきて
打ち忘れた回数分のエンブレルの注射器が
冷蔵庫の中で自分の出番を待ち続けています
「もう君たちの出番は無いんだよ」
母の冷蔵庫の扉を開けるたび
自分の出番を聞いてくるエンブレル達に
私はそう応えなければなりません
たった数本の注射器なのに
この仕事は精神的にけっこう疲れます
捨ててしまえばいいんだろうけど
自分への戒めとして
捨てずに残してあります
「もっともっとしっかり介護すればよかった」
この思いを一生忘れないために
自分はエンブレムを捨てられないんだろうな
そんな気がしています
写真は使用済みのエンブレムの注射器
医療廃棄物なので病院へ持って行って
処分してもらわないといけないんだけど
これはこれで介護を通して
母と触れ合ってきた日々の思い出として
残しておきたいと思っています ダメかな?

“日本ブログ村の写真ブログ”に参加しています。
写真か文章に何か感じてもらえたら下のバナーをクリックいただけると嬉しいです。

にほんブログ村
※習い事するなら ⇒ ◆Cyta.jp 咲いたジェイピー ◆写真教室「ひかりのパレット」
by hikarinoparetto | 2012-12-23 01:06 | 家族